マルタ留学中にロックダウンと強制隔離になった話②


▶︎2020.3.17(火)
強制隔離1日目。

旅疲れがあったのか、ぐっすり眠れてぱっちり目が覚めた。

日本への帰国便を検索。丁度良い時間帯と金額の便はこの3つでした。 
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♢3.18(水)ターキッシュエアライン(マルタ→トルコ→成田)
♢3.19(木)カタール航空(マルタ→ドーハ→羽田)
♢3.20(金)ターキッシュエアライン(マルタ→トルコ→成田)
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前日に見ていた3.18(水)のターキッシュエアラインは完売。
ターキッシュエアラインは乗り慣れているし規制がかかってなくて安心かなと思ったので3.20(金)の20:05の便を購入しました。←ここ伏線です。

学校の休校が3.23(月)→4.20(月)まで延びることになり帰国を早める留学生やら外国人が増えたそうでチケットが早期完売、高騰していました。

▶︎2020.3.18(水)


強制隔離生活2日目。

困ったことに食材がない。旅行に行っていてスーパーに買い出しに行かなかったまま隔離部屋に来てしまったので食べるものが、パンとシリアルしかない。


しかもわたしが隔離になっちゃうからって同じフラットの友達が、「食べてくださいね」とパンとお菓子とオレンジをくれた。本当に心遣いが嬉しかったし優しさが滲みた。。

どうもありがとう。しっかり全部頂きました。美味しかった。

帰る日までの食べ物がなかったので配達アプリ(Time to eat)で注文しました。


しかし直接受け取れないので、玄関に配達して貰ったらそれを受け取る。濃厚接触を避けるために。玄関を出たとこには防犯のためカメラがついているんだけど監視されているようで怖かった。感染をしているわけではなく観察期間なのにバイキン扱いされているようで凄く辛かった。


そしてわたしには外の様子が分からない。スーパーや薬局にも行けないから外部の情報がネットで調べないと全く分からなかったのだ。
わたしを気にかけて電話をくれる友達がいて情報をくれて凄く助かった。マルタで出会ったけど本当に仲良くなれて嬉しかった。

▶︎2020.3.19(木)


強制隔離生活3日目。

明日には帰国するのでパッキングの準備を始めた。すると友達からLINEが来て帰国を決めたそう。まだ留学期間があったし苦渋の決断だったと思うな……。明日の早朝のウイーン経由で帰国するそう。


マルタに留学に来て志し半ばで帰国を決めた子は多いと思う。決して安くはないお金を一度諦めて帰国しなくてはならない。航空券も買い足して。


この頃マルタ政府からマルタ空港を封鎖するとの話がありました。

3月20日(金)23:59にマルタに入国する全ての航空機の就航がストップ

4月11日(土)までは閉鎖が続くと聞きました。


出国便はいくつか出てたみたいだけど日々対応が変わるしいつ飛行機が飛ばなくなるか分からない不安もあり、このタイミングで帰国を決意した人は結構多かったと思います。


そして同じ便に乗る人から連絡があり

「明日の便、時間変更になったよね?」と。

「え?知らないよ。」


そう。わたしが購入したサイトからは連絡がなかったんです。ネットでEチケット見直したら時間は変更になっていました。

マルタ発🇲🇹が 20:05→9:30に←(伏線回収です)


早い時間に変更になっていたので教えてもらえなければ乗れないところでした。帰りの送迎を予約していたので、送迎の時間変更もしました。


結局このサイトからは帰国した後も変更連絡は来なかったです。


▶︎2020.3.20(金)


強制隔離生活4日目。日本帰国日。6:30am

4日ぶりに外に出られた。なんて清々しいんだろう。

まだ誰もいない学校入り口の写真を撮った。沢山の貴重な経験が出来たことへの感謝の気持ちを込めて。


本当に大好きだった。わたしの人生の中でかけがえのない宝物のような時間だった。まさかこんな最後の日を迎えるなんて思わなかった。


まだこの時は無事に日本に着けるのかその不安もあった。


そして送迎の車に乗り込み空港へ。 

マルタ空港に着いたら沢山の人が。その中には日本人留学生らしき人も沢山。



前日に便が変更になったので搭乗カウンターに3回並びました。


1回目はターキッシュエアラインの事務所で手続きをしてと言われ、2回目はこのレーンではないと言われ3回目にしてようやく完了。



しかし出てきたチケットがマルタ→イスタンブールが2枚。

慌てていたのかイスタンブール→成田と間違えたみたいで更にまた手続きし直し。



搭乗カウンターに並んでいる時に空港スタッフから質問されました。


「あなたはマルタに来てからどこか出掛けた?2週間以内にフランス、イタリア、ドイツ、スイス、スペインに行った?」など。


最後に「You like Malta?」と聞かれたので

勢いよく「Yes.I like Malta 🇲🇹」と言いました。


思わず顔がほころんだ。海外の方のこういう時のユーモアがとても良いな〜と思いました。


14:00pm イスタンブール空港に到着


マルタ→イスタンブールへの便は時間が変更になったけど、イスタンブール→成田は定刻通りだったのでまさかの12時間空港で待機となりました。長い。結局日本に帰るのに1日がかりでした。


2020.3.21(土)19:20pm 成田空港到着


成田空港に着いて色々検査があるのかなと思っていたら、何もない。飛行機の中で書類を書くわけでもなければ空港で検疫もなくてびっくり。

サーモグラフィーはあったみたいだけど一瞬で拍子抜けしてしまった。


この日は夜だったし疲れていたので空港で近くのホテルを予約していたのでシャトルバスでホテルに向かい一泊しました。


▶︎2020.3.22(日)〜2020.4.4(土)


到着日を含めて14日間自主隔離をしました。


実家には家族がいて仕事もしているのでもしわたしがコロナのウイルスを持っていて感染させてしまったら怖かった。


なので家族とは離れたとこで2週間一人暮らしをすることに。


マルタでの隔離と違って強制はなかったので家から庭に出ることは出来る。テレビはある。お風呂もバスタブに浸かれる。全然違った。食事もお米もお味噌汁も自炊も出来る。

日本という安心感もすごく大きかった。


何より帰ってきてわたしが困らないように食材や泊まれる準備してくれた家族に感謝しています。 


毎日朝と夜体温を測り味覚も嗅覚もあるのを確認、息苦しさもなく体調も変わらず、無事に14日間の隔離期間を終え実家に戻ってきました。


ヨーロッパから帰ってくるタイミングで自分が保菌者かもしれない、帰る飛行機で移るかもしれない。(実際わたしの乗った飛行機で感染者が出てたことをニュースで知りました)そんな不安を抱えて日々過ごしてきました。




トラブルもいっぱいでこんな形で日本に帰ってくることになってしまい凄く残念でした。留学以外にも目的がありそれは叶えることは出来ませんでした。



しかしあの時は一番それが最善の策でした。

でも海外で強制隔離に合うなんてなかなかないことだと思うのである意味いい経験になったかなと思います。



英語を勉強するのが楽しいと思い始めたときだったので、もっと学びたいと思っているので、もう一度マルタに戻ってリベンジしたいと思っています。

わたしを応援してくださった皆様、本当にありがとうございました。


これからゆっくりマルタでの留学の様子や旅のことなどもまた更新して行きたいと思っています。


長くなってしまいましたが読み進めてくださりありがとうございます。


--END--

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旅の話。留学の話。立ち寄ったところ。 美味しかったもの。被写体活動について。

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